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私たちはなぜ「プログラム」された人生を生きるのか:ブルース・リプトン博士の理論の全解剖と、潜在意識を書き換える3つの具体的技法

目次

序章:パラダイムシフトの提唱者、ブルース・リプトン博士

本レポートは、細胞生物学者ブルース・リプトン博士(Bruce Lipton, Ph.D.)が提唱する「信念の生物学(Biology of Belief)」 1 について、その科学的背景、理論のメカニズム、実践方法、そして主流科学との対立点に至るまで、網羅的かつ詳細に分析するものである。博士の核心的なメッセージは、「私たちは遺伝子の犠牲者(Victim)ではなく、自らの認識(Perception)を通じて現実を創造する創造者(Creator)である」という点にある 3

リプトン博士は、ウィスコンシン大学医学部やスタンフォード大学医学部で教鞭をとった主流の細胞生物学者であった 4。彼のキャリアの転換点は、スタンフォード大学時代に行った幹細胞のクローン研究にある 2。この研究で、彼は遺伝的に同一の幹細胞(クローン)を3つの異なる「環境」(培養液)に置く実験を行った。結果、環境Aでは筋肉細胞、環境Bでは骨細胞、環境Cでは脂肪細胞へと、細胞の運命が劇的に変化することを観察した。

この観察は、当時の主流科学であり、博士自身が医学部で教えていた「遺伝的決定論(Genetic Determinism)」—すなわち、「遺伝子が自らをオン/オフし、生命体の特性を決定する」という信念—と真っ向から対立するものであった 2。遺伝的決定論の下では、人々は自らが選んだわけではない遺伝子の「犠牲者」である 2。しかし、博士自身の実験は、遺伝子をコントロールするのは「環境」であることを明確に示していた。

彼はこの洞察を「ヒト」という多細胞生物に当てはめた。

  1. ヒトにとっての細胞の「環境」とは何か? それは「血液」である。
  2. では、血液の化学的性質をコントロールするものは何か? それは「脳」である。
  3. 脳は何に反応して化学物質(ホルモン、神経伝達物質)を放出するか? それは「心(Mind)」、すなわち外界に対する「認識(Perception)」である。

この論理的連鎖から、博士は「したがって、細胞レベルで『環境』が遺伝子を制御するように、人間レベルでは『認識(信念)』が『生物学(Biology)』を制御する」1 という結論に至った。この洞察は、彼を主流科学の「遺伝子中心(Gene-centric)」モデルから、「認識中心(Perception-centric)」モデルへと移行させ 5、後に「エピジェネティクス(Epigenetics)」という新しい分野の先駆者の一人として認識されるきっかけとなった 4

本レポートは、このリプトン博士の理論が「なぜ」私たちの行動の95%を支配する潜在意識に行き着くのか(第1部)、それが「どのように」私たちの健康や人間関係に影響を及ぼすのか(第2部)、そしてそれを「どうやって」具体的に書き換えるのか(第3部)を詳述する。最後に、この革新的な理論がなぜ一部の科学者から「疑似科学」として厳しく批判されるのか、その科学的・社会的文脈を客観的に分析する(第4部)。

第1部:オペレーティングシステムとしての潜在意識

リプトン博士の理論の根幹は、私たちの心が「顕在意識(Conscious Mind)」と「潜在意識(Subconscious Mind)」という2つの異なるプロセッサで構成されているというモデルにある。

1.1. 「人生の95%」を支配するプログラムの正体

博士のモデル(および関連する脳科学の知見)によれば、私たちの日常生活における行動や思考の実に95%が、潜在意識による自動的な「プログラム」によって実行されており、顕在意識が関与するのはわずか5%に過ぎない 7

この95%という圧倒的な割合は、単なる比喩ではない。これは脳の「エネルギー効率」という神経生物学的な必然性に基づいている。脳は、体重のわずか2%程度の質量でありながら、全身のエネルギー消費の20~25%を占める、極めて「高コスト」な器官である 8。もし、呼吸、歩行、タイピング、他者への感情的反応といったすべての行動を、エネルギー消費の激しい顕在意識(主に前頭前野が関与)で処理しようとすれば、脳は即座にエネルギー切れ(オーバーヒート)を起こしてしまう。

したがって、脳が採用する基本戦略は、「可能な限りすべてを自動化し、低エネルギーで高速処理が可能な潜在意識(95%)のプログラムとして処理する」ことである。これは、生存のために必須の省エネ戦略である。

しかし、このメカニズムが、私たちが「意識的に望む人生」(5%の顕在意識の願望)と、「実際に送っている人生」(95%の自動プログラムの結果)との間に深刻なギャップを生む原因となる。私たちは自覚のないまま、過去にインストールされた「プログラム」通りの人生を自動的に再生しているに過ぎない 7

1.2. 幼少期(0~7歳)のシータ波:最強の催眠(ダウンロード)状態

では、この決定的な95%のプログラムはいつ、どのようにインストールされるのか。リプトン博士は、その最も重要な時期は「胎児期(最終三半期)から7歳まで」であると指摘する 2

この時期の子供の脳は、脳波(EEG)計測において「シータ波(Theta)」と呼ばれる周波数帯が優勢である 10。シータ波は、大人の状態に例えると「催眠状態(Hypnosis)」または「深い想像(Imagination)」の状態に相当する 10

決定的に重要なのは、この時期、顕在意識(論理的思考、批判的思考)を司る「アルファ波(Alpha)」がまだ本格的に機能し始めていないという点である 2

これは、0~7歳の子供が「ファイアウォール」や「批判的フィルター」を持たない、無防備なダウンロード状態にあることを意味する。大人が「私は価値がある」という新しい信念を持とうとすると、5%の顕在意識が「本当か?」「昨日失敗したばかりだ」と即座に検閲・批判する。しかし、7歳までのシータ波状態の子供は、この検閲機能を一切持たない 2

その結果、彼らは親、家族、社会から「観察」したすべての情報—他者の行動パターン、コミュニティのルール、親が発する言葉、家族間の力関係—を、「真実」として無差別に、かつ直接的に潜在意識(ハードドライブ)にダウンロードする 2。子供は「自分の願いや欲求(Wishes and Desires)」を学んでいるのではなく、「他者のプログラム」をそのままコピーしているのである 2

1.3. 6割のネガティブプログラム:自己制限的信念の起源

この無差別ダウンロードのメカニズムは、言語や文化、歩行といった複雑なスキルを効率的に習得するための進化的な適応である。しかし、それと同時に「有害なプログラム」—親の恐怖、自己否定的な信念、金銭的なブロック—も無批判にダウンロードしてしまうという致命的な副作用を持つ。

リプトン博士がインタビュー(ユーザー提供概要)で「プログラムの約6割がネガティブ」と述べているのは、この結果である。私たちがコピーするプログラムは、多くの場合、コミュニティ内での「生存(Survival)」には役立つが(例:「目立ってはいけない」「権威には従うべきだ」)、個人の「繁栄(Thrive)」や幸福には役立たない(あるいは積極的に妨害する)ものが多い。

こうして私たちは、自分自身の信念ではなく、他者(主に親)から受け継いだ信念の「自動再生機」として、人生の95%をスタートすることになる 2

第2部:プログラムが現実を創造するメカニズム

インストールされたプログラムは、具体的にどのようにして私たちの「現実」—健康や人間関係—を形作るのか。リプトン博士は、そのメカニズムを「エピジェネティクス」と「ハネムーン効果」という2つの概念で説明する。

2.1. エピジェネティクス:思考はいかにして細胞を制御するか

リプトン博士の理論的支柱が「エピジェネティクス(Epigenetics)」である 2。博士の主張する、心(Mind)が身体(Biology)を制御するプロセスは、以下のような因果連鎖(Causal Chain)として説明される。

  1. 信念(Belief): すべては「心」から始まる。
  2. 認識(Perception): 心が外界を「認識」する。(例:「これは安全だ」 vs 「これは脅威だ」)
  3. 脳(Brain): 脳がその認識を「解釈」し、身体の各器官にシグナルを送る。
  4. 化学(Chemistry): 脳のシグナルに基づき、腺(副腎など)が特定の化学物質(ホルモン、神経伝達物質、成長因子)を「血液中」に放出する。
  5. 細胞環境(Culture Medium): 血液(=冒頭の幹細胞実験における「培養液」)が、全身の約50兆個の細胞にその化学的情報を届ける。
  6. 遺伝子発現(Epigenetics): 個々の細胞が、「環境」である血液の化学物質を読み取り、その環境に最適に適応するために「遺伝子の発現(オン/オフ)」を変化させる。

例えば、「脅威だ」という認識(ストレス)は、脳を介してストレスホルモン(コルチゾールやアドレナリン)を血中に放出させる 13。この「ストレス環境」にさらされた細胞は、自己防衛のために「成長」や「免疫機能」に関わる遺伝子を「オフ」にし、「防御(炎症反応)」に関わる遺伝子を「オン」にする。これが慢性化することで、インタビュー(ユーザー提供概要)で指摘されているように、病気の90%以上を占めるとされるストレス関連疾患が引き起こされる。

ここで、主流科学との対比を明確にする必要がある。主流の科学界における「エピジェネティクス」とは、「ゲノム変異以外のメカニズムで遺伝子発現を制御する現象」と定義され、主に栄養、化学物質(環境汚染物質など)、加齢によるDNAメチル化といった物理的・化学的要因を指す 14

対してリプトン博士は、この「環境」の最も重要な要因として、「思考」や「信念」といった「内的環境」を強調する 6。この主張は、主流の「エピジェネティクス」研究者よりも、むしろ「精神神経免疫学(Psychoneuroimmunology: PNI)」の分野と強く共鳴する 15。PNIは、まさにリプトン博士が主張するように、「心(Psycho)」が「神経系(Neuro)」と「内分泌系(ホルモン)」を介して「免疫系(Immunology)」に影響を与えることを科学的に研究する分野である。リプトン博士の理論は、このPNIの連鎖の最終到達点が「遺伝子発現」であると位置づけることで、心と身体の連関を細胞レベルで説明しようとする試みである。

2.2. ハネムーン効果:プログラムが停止する瞬間

リプトン博士の理論の正しさを最も強力に示す「証拠」として提示されるのが、「ハネムーン効果(The Honeymoon Effect)」である 2

「地上の天国」のメカニズム:

恋に落ちたばかりのカップルは、なぜあれほど幸福感に満ち溢れ、人生が「地上の天国」のように感じられるのか 16。心理学的には、ドーパミンなどの「快楽」や「報酬」に関わる神経伝達物質が大量に放出され、多幸感が生まれるためと説明される 13。

しかしリプトン博士は、これを「意識」の観点から説明する。この時期、彼らは「今、この瞬間」を生きている。5%の「顕在意識」が運転席に座り、自らの「願いと欲求(Wishes and Desires)」に基づいた創造的な人生を(パートナーと共に)送っている 16。この時、95%の「潜在意識の自動プログラム」は作動しておらず、一時停止している。

破綻のメカニズム:「考え事」の罠:

なぜ、その「地上の天国」は終わるのか。博士の答えは驚くほどシンプルである。「人々が『考え事』を始めるから」だ 17。

「考える」という行為は、顕在意識(5%)のリソースを消費する活動である。顕在意識が「仕事の心配」「明日の予定」「過去の後悔」など、「今、ここ」ではない場所(過去や未来)に意識を向けた瞬間、運転席は「空席」になる 17

顕在意識は、一度に一つのことしか処理できない「一点集中型」のプロセッサである。それは「今、この瞬間の現実(ハネムーン)」か「内的な思考」のどちらかにしか集中できない。顕在意識が「思考」を選んだ瞬間、身体の制御(運転)を放棄することになる。しかし、身体は動き続けなければならない。

この「緊急事態」に対応するため、脳は即座に「自動操縦(Autopilot)」に切り替える。この「自動操縦」こそが、95%の「潜在意識プログラム」である 17

結果として、恐ろしい事態が発生する。あなたは「顕在意識」ではパートナーを深く愛していると思っている。しかし、あなたの「行動」(95%)は、0~7歳でダウンロードした、あなたの両親の(もしかしたら不仲だった)関係性パターンや、自己否定的な信念を自動再生し始める 16。パートナーが何気なく言った一言に対し、あなたの顕在意識が「思考中」であったため、あなたの潜在意識が「親がかつて行っていたように」過剰に防衛的に反応する。これが、美しい関係が「なぜか分からないうちに」壊れていくメカニズムである 19

第3部:潜在意識を再プログラムする3つの実践的技法

もし私たちの人生が95%のプログラムによって決まっているのであれば、そのプログラムを書き換えれば人生は変わる 7。リプトン博士は、顕在意識(5%)が潜在意識(95%)のプログラムを上書きするための、3つの主要な方法を提示する。

3.1. 技法1:催眠(自己催眠)— シータ波の再現

これは、0~7歳でプログラムがインストールされたのと全く同じ脳波状態、すなわち「シータ波」を意図的に利用する方法である 20

  • 理論的根拠: 大人は、毎晩「眠りに落ちる直前(入眠時)」と「目覚める直前(出眠時)」に、必ず脳波がシータ波優勢の状態(まどろみ、催眠状態)になる 20
  • 実践方法: このゴールデンタイムには、顕在意識(批判的フィルター)はすでにオフラインになっている。この瞬間に、書き換えたい「新しいプログラム」(アファメーション)を潜在意識に直接送り込む。
  • 具体的なステップ:
    1. 書き換えたい信念を、必ず「現在形」のアファメーションにする 21。(例:「私は健康になる」(未来形・欠乏)ではなく、「私は健康である」(現在形・完了))
    2. そのアファメーションを自分の声で録音し、イヤホンを装着する。
    3. 眠りに落ちる瞬間に、その録音を再生し続ける(リピート再生)20

顕在意識が眠っているため、録音された言葉は「批判」されず、0~7歳の時と同様に、潜在意識に「真実」として直接ダウンロードされる。

3.2. 技法2:繰り返し(習慣化)— 7歳以降の学習モデル

これは、7歳以降に私たちが新しいプログラム(例:車の運転、楽器の演奏、九九)を習得する方法、すなわち「繰り返し(Repetition)」と「実践(Practice)」である 22

  • 理論的根拠: 自己啓発本を読んで「理解」するのは、5%の顕在意識である。それではプログラムは1ミリも書き換わらない 16。潜在意識(身体)に覚え込ませるためには、「習慣化(Habituation)」が必要である 22
  • 実践方法: 有名なフレーズが「Fake it ‘til you make it(実現するまで、そのフリをしろ)」である 22
  • 例: 「私は幸せではない」という古いプログラムを持っている場合、5%の顕在意識の「意志の力」を使って、「私は幸せだ」と言い続け行動し続ける

これは、5%の顕在意識が95%の既存プログラムに「力ずく(Brute Force)」で挑む方法である。技法1(催眠)がシステムにこっそり侵入する「エレガント」なハッキングであるのに対し、技法2は「意志の力」と「多大な反復」を必要とする。22が「宗教的に(religiously)繰り返さなければならない」と強調するのは、9が示すように「1日に6~7万回、その80%がネガティブな内部対話(既存プログラム)」が行われているからであり、生半可な反復では既存のプログラムに到底太刀打ちできないためである。このアプローチは、従来の「認知行動療法(CBT)」23 が行う、思考パターンを反復練習によって再構築するアプローチと類似している。

3.3. 技法3:エネルギー心理学(スーパーラーニング)

技法1(催眠)と技法2(反復)は、有効だが時間がかかる。リプトン博士は、信念を数分(15~20分)といった短時間で書き換えることが可能な「スーパーラーニング」の技術として、特定の「エネルギー心理学(Energy Psychology)」の技法を強く推奨している。

これらの技法は、脳が最も学習しやすい「全脳状態」を意図的に作り出し、プログラムを高速で上書きする 24

A) PSYCH-K(サイケー)

リプトン博士が自著 5 や講演 26 で最も頻繁に推奨する技法である。彼は14年間にわたり、創始者のロバート・ウィリアムズと共同でワークショップを行っていた 27

  • メカニズム: PSYCH-Kは、「脳の優位性理論(Brain Dominance Theory)」に基づいている 24。私たちは通常、左脳(論理)か右脳(感情)のどちらかに偏って機能している。強いストレスやトラウマ(古いプログラム)は、片方の脳半球に「ロック」されている。
  • プロセス: PSYCH-Kの「バランス(Balance)」と呼ばれるプロセス(特定の身体的動作やキネシオロジー(筋反射テスト)28 を使用)は、左右の脳半球を意図的に同期させ、「全脳状態(Whole-Brain State)」を作り出す 24
  • 効果: この「全脳状態」は、脳が最も新しい情報を受け入れやすい「スーパーラーニング」状態である。この状態で新しい信念(アファメーション)を宣言することで、古いプログラムを瞬時に上書きできる 29

B) EFT(Emotional Freedom Technique:感情解放テクニック)

エネルギー心理学のもう一つの主要な技法であり、「タッピング(Tapping)」として広く知られている 30

  • メカニズム: 中国医学の経絡(ツボ)30 と、西洋の心理学(認知療法)を組み合わせたものである。EFTは、「ネガティブな感情や信念は、身体のエネルギーシステムの『混乱』である」と考える。
  • プロセス:30によれば、EFTは4つの基本ステップで構成される。
    1. 特定化と測定: 問題(例:「人前で話すことへの恐怖」)を特定し、その不快感レベル(SUD)を0~10で測定する。
    2. セットアップ・フレーズ: 問題を認めつつ自己受容するフレーズ(例:「私は人前で話すのが怖いけれど、そんな自分を深く受け入れます」)を唱えながら、「空手チョップ・ポイント」(手の側面)を叩く 30
    3. タッピング: 問題(恐怖)に集中しながら、身体の特定のツボ(タッピングポイント)を順番に指で叩いていく。
    4. 再測定: 不快感レベル(SUD)を再測定し、下がるまで繰り返す。
  • 科学的根拠: EFTは、不安、抑うつ、PTSD、恐怖症に対して、認知行動療法(CBT)と同等、あるいはそれ以上の効果を持つ可能性が複数のメタ分析で支持されており、臨床的にも注目されている 30

以下のテーブルは、30に基づき、具体的なタッピングポイントと手順をまとめたものである。


【テーブル1:EFT(感情解放テクニック)タッピング・プロトコル】

ステップ目的実践内容
ステップ1:測定現状の把握解消したい問題(感情、身体的苦痛)を特定し、その「不快感のレベル」を0(無)~10(最大)で採点する。
ステップ2:セットアップ心理的抵抗の解除「空手チョップ・ポイント」(手の側面)を叩きながら、セットアップ・フレーズを3回唱える。
フレーズ例: 「私は〇〇(問題)を持っているが、そんな自分を深く、ありのままに受け入れます」
ステップ3:タッピングエネルギーシステムの調整問題(リマインダー・フレーズ)を思い浮かべながら、以下の8つのポイントを各7回程度タッピングしていく。
タッピング・ポイント 301. 頭のてっぺん (頭頂部)
2. まゆ頭 (眉毛の内側)
3. 目の横 (こめかみ)
4. 目の下 (頬骨の上)
5. 鼻の下 (人中)
6. あご (下唇の下のくぼみ)
7. 鎖骨の下 (鎖骨のすぐ下のくぼみ)
8. わきの下 (脇の下、ブラジャーのライン)
(※これを1ラウンドとし、2~3ラウンド繰り返す)
ステップ4:再測定効果の確認再度、不快感のレベルを0~10で採点する。レベルが2~3以上残っている場合は、フレーズを調整してステップ2から繰り返す。

第4部:科学と疑似科学の境界線(専門家による分析)

リプトン博士の理論は、一般層や自己啓発の分野で熱狂的に受け入れられている 32 一方で、主流の科学コミュニティ、特に遺伝学者や生物学者からは「疑似科学(Pseudoscience)」として厳しく批判されている 33。医療研究者として、この対立の構造を分析することは極めて重要である。

4.1. 批判の核心:「疑似科学」の烙印

博士の理論、特に彼の著書『思考のすごい力(The Biology of Belief)』6 に対する批判は、主に以下の点に集中している。

  1. 誇張と過度の単純化: 34(r/biologyの議論)にあるように、「彼は基本的な既成の科学を忘れた」と批判されるのは、彼の主張が「思考遺伝子を制御する」というスローガンに過度に単純化されるためである。前述(2.1)の通り、実際には「思考→神経→ホルモン→血液→細胞環境→遺伝子発現」という複雑なPNIの連鎖であり、「思考」が直接、魔法のようにDNAを書き換えるわけではない。
  2. 証拠の飛躍: 彼の核となる洞察(培養皿の幹細胞)2 から、人間の複雑な信念体系、人間関係、さらには量子物理学までを「すべて同じ原理で説明できる」とするのは、科学的な「証拠の飛躍(Leap of Faith)」と見なされる。
  3. 査読(ピアレビュー)の回避: 3333(r/geneticsの議論)は、疑似科学の最も典型的な特徴を指摘している。すなわち、「『一般の人々にメッセージを広める』という口実のもと、本物の科学者との交流(専門家による査読や学術誌での議論)を拒否している」という点である。

リプトン博士と主流科学との対立の根源は、「思考が健康に影響するかどうか」ではない。この点については、前述のPNI 15 や、CBT(認知行動療法)23 の研究で、主流科学もその強い相関関係を認めている。

真の対立点は以下の2点である。

  • (A) 決定論の程度: 主流科学は「思考は健康に影響を与える一要因である」と考える。リプトン博士は「思考(信念)は、健康と人生を決定する主要な要因である」(95%)と考える。
  • (B) 方法論と議論の場: 主流科学は「査読付き論文」での厳密な議論を求める。リプトン博士は「一般向けの書籍や講演」4 で議論を展開し、一般層に直接メッセージを届けることを選んだ。

4.2. リプトン博士の功績:なぜ彼の理論は重要なのか

これらの批判にもかかわらず、リプトン博士が「科学と魂(スピリット)との橋渡しをする新しい生物学のリーダー」4 と見なされ、世界的な影響力を持ち続けているのには、明確な理由がある。

功績1:パラダイムの転換:

彼は「遺伝的決定論」という、人々を「犠牲者」にする古いパラダイム 2 に対し、「エピジェネティクス」という(彼独自の解釈を含む)新しいパラダイムを提供した。彼は「プラシーボ効果」(信念が治癒を促進する)と「ノーシーボ効果」(信念が病気を引き起こす)5 という、医学界が長らく説明に窮してきた現象に対し、細胞生物学に基づいた説得力のある「物語(Narrative)」を与えた。

功績2:エンパワーメント(自己決定権の回復):

彼のメッセージの核心は「あなたの人生は、あなたの遺伝子(変えられないもの)ではなく、あなたのプログラム(書き換え可能なもの)によって決まる」という点にある。これは、人々に強烈な「自己決定権」を回復させる。7が示すように、もし「あなたの人生がプログラムのプリントアウト」であるならば、プログラムをデバッグ(修正)すれば、人生は確実に変わる。

結論として、リプトン博士は、厳密な意味での「科学者(Scientist)」として査読論文の世界で戦うことをやめ(34)、「教育者(Educator)」および「思想家(Spiritual Teacher)」としての道を選んだ 34 と分析できる。彼の理論は、厳密な科学的「処方箋」としてではなく、人々の意識を変革するための強力な「メタファー(比喩)」として機能している側面が強い。

結論:プログラムの創造主として生きる

本レポートで詳述したように、ブルース・リプトン博士の理論は、私たちの人生が「遺伝」という宿命によって決定されているのではなく、幼少期にダウンロードされた「潜在意識のプログラム」によって、その95%が自動操縦されているという事実を明らかにした 7

病気 2、経済的困窮、人間関係の破綻(ハネムーン効果の終焉)16 など、私たちが「望まない現実」を繰り返し経験しているとすれば、それは私たちが不運な「犠牲者」だからではなく、私たちの潜在意識プログラムが、忠実にその現実を「プリントアウト」し続けているからに他ならない 7

医療研究者の立場から見れば、リプトン博士の「思考が直接遺伝子を書き換える」という単純化された表現には、主流科学からの批判 33 の通り、厳密性の観点から留保を付けざるを得ない。

しかし、心身医学および精神神経免疫学(PNI)15 の観点から見れば、「認識(Belief)」が「神経・内分泌・免疫系」を介して「細胞環境(血液化学)」を劇的に変化させ、結果として「遺伝子発現(Epigenetics)」に多大な影響を与えるという彼の基本的な枠組みは、現代科学の知見と強く共鳴するものである。

リプトン博士の理論の真の価値は、科学的な厳密性の論争(33)よりも、彼が提供する「自己責任と可能性」という革命的な視点にある。私たちは、自分自身の人生(プリントアウト)を客観的に見つめ、現在どのプログラムが作動しているのかを「意識化」する責任がある。

そして、本レポートで詳述した3つの技法—催眠(シータ波のハッキング)21繰り返し(意志による習慣化)22、そしてエネルギー心理学(PSYCH-KやEFTによる高速書き換え)24—は、私たちが「犠牲者」のプログラムを消去し、「創造者」としての新しいプログラムをインストールするために、現在知られている最も強力なツールの一部である。リプトン博士が示すように、私たちには自らの生物学さえも書き換え、この地上で「天国」を創造する 3 潜在能力が備わっているのである。

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